いまさら聞けない経済の基本と疑問を、ドルーロにゃんー緒に学びなおす、全5回のシリーズです。
好景気とか不景気って言葉をなんとなく使っているけど、具体的にどういうことか知っていますか?ニュースでよく聞く、アベノミクスとか米中貿易戦争とか、何のことだかわかますか?
さっぱりにゃ
学校で「政治・経済」の授業をやったはずだけど、イマイチ覚えていない人、しっくこなかった人や、「暗記するだけじやっまらない」という学生にもわかやすいよう、ドルーロにゃんと、ゼロから学んでいきます。
「キホンのギモン解説集」の第1回は、経済とは何か、好景気・不景気って何なのかを解説します。
- お金でつながった関係を、経済と呼ぶ
- 個人、企業、政府、の3人がつながってできている
- この3人の間で、お金を回しあうと、好景気になる
経済とはお金でつながった社会
経済とは、簡単に言うと、「お金でつながっている社会」のことを言います。
例えば、「クラスメイト」という社会は、経済ではありせん。「井戸端会議」とか「ご近所づきあい」もそう。
一方で、働いているお父さんや、バイトしている学生は、経済のなかで生きているといえます。 企業のために働いて、その代わりにお金をもらうという、お金によるつながりがあるからです。
また私たちが買い物をしたら、それはもう「経済」社会の一員です。コンビニで買い物をしたら、私たち個人がコンビニという企業にお金を払い、モノをもらうという関係ができているからです。それから、買い物のときに消費税を支払う行動も、個人と政府がお金でつながった「経済」と言えるし、風邪をひいて病院で診察料を払うことも、個人と病院がお金でつながった「経済」、ということができるわけです。
経済は3人の登場人物でできている
そんな「経済」の登場人物は、大きく分けると3人でできています。それは「個人」と「企業」と「政府」です。その3人は、このようにお金でつながっています。
- 「個人」が「企業」にお金を払えば、モノが買える
- 「個人」が「企業」で働けば、給料がもらえる
- 「個人」や「企業」が、「政府」に税金を払うことで、道路を作ってくれたり、学校で勉強を教えてくれたり、お年寄りに年金を払ってくれたりする。
このようにして、「経済」という社会は、3人の登場人物がお金でつながりあっています。
好景気、不景気とは何か
景気が良い、景気が悪い、とよく言われるけれども、これってどういう状態を表しているでしょうか。お父さんの給料が悪かったり、財布にお金が少ななると、「景気が悪い」というイメージでしようか。
たしかに間違ってはいませんが、これは「不景気」で起きるひとつの現象でしかありません。
「好景気」と呼ばれるときには、「経済」ではこのようなことが起きています。
- 私たち「個人」がいっぱいお金を使って、たくさん買い物をすれば「企業」のもうけが増える
- 「企業」が給料をたくさん出せば、「個人」にお金が入って、たくさん買い物をできるようになる
- こうして「個人」も「企業」もお金が増えれば、「政府」に払う税金も増えて、「政府」はたくさんサービスができるようになる
こうして、3人の登場人物の間を、お金が回れぱ回るほど、みんなにどんどんお金が入ってくるのです。これを「好景気」と呼びます。結果的には、「個人」の手元にはお金がたくさん入ってくることになり、「好景気」を実感することになるのです。
「不景気」はこの逆。個人が買い物をしなければ、企業がもうからないし、企業がもうからないと給料も上げられないし、給料が上がらなければ買い物もできないし。。。と、いうよう に悪循環が無限ループしてしまいます。
このように「好景気」「不景気」とは3人の登場人物の間をお金が回っているかどうか、3人がそれぞれお金を使っている状態なのかどうか、という意味だと考えましよう。
節約は間違い?
ですから、景気が悪くて給料があがらないからといって、買い物を控えて節約しようとすると、ますます世の中にお金が回らなくなってしまいます。モノが売れずにもうからない「企業」は給料を上げることもできず、不景気の悪循環に陥ってしまいます。
そうは言っても、手元に入ってくるお金がないんだから、お金は使いたくない、というのがホンネですよね。それは「企業」だって同じ。もうけが少なくなってしまったら、社員に払う給料も少なくしたいと考えるのです。
「国の借金はヤバイ」は間違い?
だから不景気になったら、残りの登場人物である「政府」がお金を使うしかないのです。たくさん使うには、国民から集めた税金だけでは足りず、国債という「借金」をしてまでもお金を集めるしかありません。
すると世の中の論調は、「ムダ使いはよくない」とか「借金はよくない」と、感覚的に政府を批判する人が出てきます。でも、「個人」も「企業」もお金を使おうとしていないのだから、政府がお金を使ってくれなければ、世の中にお金が出回らず、結果として個人にも企業にもお金が人ってこないのです。
お金を使うほど経済は好景気になるわけですから、私たちの借金と違って国の借金は、「悪いもの」ではないのです。このことは第4回「国の借金は危険?安全?」がわかるポイント3つ」で説明しようと思います。
次回
次回は、経済成長とかGDPって何を意味しているのか、そして経済成長はなぜ必要なのか、ドルーロにゃんが学んでいきます。
この国の衰退を食い止めたい、ニッポンを復活させたい、経済って何なのかゼロから知りたい、という思いから、ドルーロにゃんはこのブログで政治経済を学んでいきます。
日本の衰退を食い止める方法は「ひとりでできる経済政策」で解説しています。どうして日本は衰退してしまったのかの4回シリーズも見てみてください。
政治家や偉い人に任せず、日本の復活のために、ひとりひとりで行動を起こしましょう。そんな運動をブログからはじめていきます。